半分、青い。の総評もどき①
※注意※
語彙力も考察力も乏しいので、決して総評と呼べるような代物ではありません。
ただ私が半年間このドラマを観て感じた事や思った事を文字に残しておきたくなった為、今回ブログを立ち上げました。
それはもう好き勝手に綴っております。自己満です。とても長いです。たまに荒ぶります。
そして内容にもかなり偏りがありますが、それでも宜しければどうぞ。
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最初から最後まで面白かった。
まずこの一言に尽きます。
そもそも私は朝ドラを最後まで視聴できた試しがほぼありません。唯一「あさが来た」くらい。
そんな私が朝の8時までにテレビ前でスタンバイして、わくわく心待ちにしていた朝ドラは「半分、青い。」が初めてでした。
では何故ここまで心をグワシィっ!と鷲掴みにされたのか。
単純にお話のテンポが良くて飽きなかったから。
主演の永野芽郁ちゃんや佐藤健くんをはじめ、俳優陣の演技がとても素晴らしかったから。
萩尾律の存在。
「幼馴染」、「拗れた両片想い」が私の性的嗜好ドンピシャだったから。
キャラクターみんな個性的で憎めない人ばかりだったから。
萩尾律の存在。
主人公が最後まで徹底的に主人公らしい生き方を貫いていたから。
萩尾律の存在。
ここぞという時の台詞や言い回しが心に突き刺さるものばかりだったから。
挙げるとキリがないですね。因みに被っているように見えるのは気のせいですすみません嘘です萩尾律大好きウーマンです。
萩尾律については後ほど語らせてもらいますが、まずトップバッターは主人公の楡野鈴愛。
彼女抜きでこの作品について熱弁を振るうのは不可能でしょう。
最初彼女は私にとって好きとか嫌いとかの感情論で分類できるキャラではなく、所謂「未知の存在」でした(笑)
何を言い出すかわからない。何をしでかすかもわからない。まるでびっくり箱みたいなキャラクター。
よく度肝を抜かれる主人公だなぁ…でも何となく憎めないなぁ…芽郁ちゃん演技うまいし可愛いもんなぁ…等と暫く客観的に見ていました。
まず何が面白いって、たま〜〜にフィクションであるじゃないですか、「男女の幼馴染」ならではの青春イベント。女の子が部屋まで乗り込んで男の子を起こしに来るという非常にベタなシーン。
もはや半青ワールドでは恒例行事(?)でしたが、冷静に考えて女の子が外から3回笛を吹いて男の子を起こす(呼ぶ)っていうの普通に有りえないですからね(笑)お転婆にも程があるだろうと。
しかし私はあのシーンを初めて見た瞬間なんだこの幼馴染は!面白い!好き!と感じた口なので、割と最初から鈴愛律の不思議な関係性や空気感は好みど真ん中でした。
さて私はそんな二人の仲睦まじい様子をニヤニヤ眺めながら、ふむふむ、紆余曲折ありながらも最終的には素直になって、想いが通じ合ってハッピーエンドだな?と呑気に思っていたんですよね。
なんせドラマの前情報をいっさい見ていなくて、なんっっっにも知らない状態だった訳ですから。
…で、それを踏まえた上でひとつだけ言わせてください。
いや紆余曲折ありすぎだよね。
びっくりした。一筋縄でいかないことくらいは勿論覚悟していたけど、一筋縄どころか二筋縄でも十筋縄でもいかなかった。
しかしそこがまた面白い…!
秋風羽織の弟子として、漫画家を一生懸命目指していた頃はまだキラキラした空気で満ちていた気がします。(それでも多々シビアなシーンや台詞はありましたが)
でもやはり大きく流れが変わり始めたのは、多くの半青ファンが心に突き刺さったシーンとして挙げる鈴愛の慟哭。
「私には何もない!」
心臓丸ごとひねり潰されるかと思いました。
別に自身の生活があの時の鈴愛みたいにどん底だった訳ではありません。それでも、私も数年前には色々あって鈴愛と似たような言葉を口にして大泣きした経験があります。
もれなくその過去がフラッシュバックして、気づけば自分でも引くほど泣いていました。
目の前が真っ暗で、悲しくて、悔しくて、自分以外の人間がみんな幸せそうに見えてしまう。嫉んでしまう。そんな自身が惨めで更に泣けてくる。
ユーコのデビューをあんなに純粋な笑顔で喜んでいた鈴愛が、ユーコに当り散らしてしまうシーンは胸が痛すぎて暫く直視できませんでした。
このエピソードを通して、完全に私の中で鈴愛が「未知の存在」から「身近な存在」に変化していったのを覚えています。
そんな彼女、幼少期には左耳の聴力を失っていますよね。
鈴愛ほどではないにしろ、私も両耳の聴力が鼓膜の関係で少し弱かったりします。
周りの音が実際より小さく聞こえるだけでも割と不便です。近くにいる人が話しかけてきても咄嗟に聞き取れなかったり、呼ばれているのになかなか気付けなかったり。
そういう経験をしてきているので、なおさら片耳が完全に聞こえないという状況を想像すると恐怖に駆られました。
そして私はいちいち耳のことを気にされるのも嫌なので幾度となく「聞こえているフリ」もしてきましたが、きっと鈴愛もなんてことはない顔で同じことをしてきたんじゃないかな。
どうしても聞き取りたい言葉を聞き取れなかった時だけ、もう一度同じ内容を相手に話してもらっていたりしたんじゃないかな。
当初ギャグ寄りの演出ではあったけど、そんな状況を少しでも打破したくて必死に考えた鈴愛なりのアイデアが「つけ耳」だったんじゃないかな。
あくまで私の勝手な想像に過ぎませんが。
…そしてこれを書きながら、実はもっと初めの方から無意識に鈴愛のことを身近に感じていたのだな…と今更ながら気づきました(泣)
そんな幼少期から前途が多難だった鈴愛、成長してもひたすらに茨の道を突き進んでいましたね。
高校卒業後に漫画家を目指してやっと夢を掴むものの途中で挫折、その後バイト先で出逢った男性と結婚するも離婚して出戻り。
なんとか新しい店を立ち上げるも徐々に居場所をなくし失業寸前、可愛い娘の夢を叶えるために再上京した矢先には会社が倒産してジリ貧まっしぐら。
ざっくり書き連ねるだけでも相当ヘビーな人生を送っている主人公だ…。
しかしその生き様に関して「中途半端」という意見をちらほら見かけたんですよね。
無論感じ方は人それぞれですが、それに対して私個人が思ったのは「え?人生ってそんなもんじゃないの?」です(笑)
ひとつのことを生涯かけてやり遂げられる人なんてこの世に何人いるんでしょうね。
むしろ鈴愛はちゃんと漫画家デビューして単行本も出しているし、結婚生活が続かなかったのも元旦那が夢を諦められなかった事が要因だし、ジリ貧でも周りを味方につけて頼れる時は頼ってかんちゃんの願いを叶えているし。
鈴愛の生き様は中途半端ではなく、少なくとも私は「逆境を生き抜くための術をきちんと身につけてきた人生」だと感じています。
耐え忍ぶことが偉いという思想がまだ根強く漂う世の中で、耐え忍んだところで何も変わらない、変えられないことを幼少期にもう知ってしまっている。
だからこそ鈴愛は理不尽な事には徹底的に歯向かうし、頼れるものにはとことん頼って甘えるし、時には闘うフィールドそのものを変える。
私は彼女のそんなタフでしたたかな部分が心底羨ましかったし好きでした。
そして自由奔放、猪突猛進で周りをいつも巻き込みがち…と思いきや、なんだかんだお人好しで、実は巻き込まれ体質でもある所も愛おしかったです。
さて、そんな物語を通していつの間にか大好きになっていった主人公の事を優しく見守りつつ、散々心をかき乱しまくった男がいましたね。はい、萩尾律くんですね。
律に対しての思い入れも相当強いです。
しかしまだまだ文章が長くなりそうなのでいったん区切って、いつかそのうち②を書きます。
私はどんだけ半青と半青キャラが好きなんだというね。
はい、どこまでも大好きです。